11.各分潮の角速度

各分潮の角速度σiは、天体の運行に基づくT, s, h, pの1時間あたりの変化、すなわち、
T/hour=15°/h
(40)
s/hour=0.54901652°/h
(41)
h/hour=0.04106864°/h
(42)
p/hour=0.00464181°/h
(43)
を第1表に従って組み合わせて計算される。例えば、M2潮の角速度は、第1表の各係数が2, -2, 2, 0だから、
σi=2*15-2*0.54901652+2*0.04106864+0*0.00464181
=28.98410424°/h
(44)
となる。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

12.平衡潮の振幅

各分潮の平衡潮の振幅は、第1表の振幅の係数に、
定数=3/2・M/E・a3/c3・a=0.536m
(45)
及び緯度に関する変化係数、
長周期潮=3/4・(1/3-sin2φ)
(46)
日周期=1・2・sin2φ
(47)
半日周期=1/2・cos2φ
(48)
を乗ずることによって得られる。例えば、30°Nの地点のM2潮の振幅は、第1表の係数が0.908だから
w=0.908*0.536*1/2・cos230=0.18m
(49)
となる。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

13.潮汐推算の手順

(1)ある日の潮汐を計算するには、まず、0:00UT(世界時)のs, h, p, Nを求め、Vi, uiを計算する。この時、Tは世界時に対応するようにしているので、T=0°となり、これを添え字0で表すことにして、角分潮の0:00UTの天文引数Vi, uiは、次の式で書ける。
(Voi+Ui)=a2s+a3h+a4p+c+ui
(50)
となる。
(2)0:00UTにおける観測点での天文引数Vi, uiは、観測点の経度をL(西経+、東経-)とすると観測点からグリニジ子午線までの角度は-Lとなるので、観測点での天文引数は添え字Lで表して、
(Voi+ui)L=(Voi+ur)-n・L
(51)
となる。ここで、nは、第1表の時角の係数aiであり、各分潮記号の添え字になっているのでサフィックスと呼ばれる。
(3)t:00UTにおける各分潮の位相は、各分潮毎に一定の角速度で進んでゆくので、
(Voi+ui)Li・t(UT)=(Voi+ui)-n・L+σi・t(UT)
(52)
となる。
(4)各国の標準時をt:00(ST)、時差をSとすると、
t(UT)=t(ST)+S
(53)
となり、t:00(ST)における各分潮の天文引数は
[Vi+ui]t:00(ST)=(Voi+ui)-n・L+σi・S+σi・t(ST)
(54)
となる。
(5)以上により、経度L(西経+、東経-)、標準時の時差Sの地点のある時刻t(ST)の潮汐は、
η(t)=ΣfiHi・cos([Viui]-κi)
(55)
[Vi+ui]={(Voi+ui)-n・L+σi・S}+σi・t(ST)
(56)
で計算される。すなわち、その日の0:00UTにおける。s, h, p, Nを計算して第1、2表からfi, uiとVoiを算出する。次に経度と標準時の補正を加えて0:00STにおける天文引数{(Voi+ui)-n・L+σi・S}を計算する。その地の調和定数Hiとκiは、本表から既知であるから、あとは(55),(56)式に従って各分潮の位相角を進めて、各時刻の潮汐を計算することができる。
(6)長期間の計算を行うときは、fi, uiは計算期間の中央で算出する。この計算は、fi, uiを期間中一定とした略算なので、1年以上にわたるような長期間の計算では、いくつかの期間に分かれて計算する。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

14.潮汐計算例

1994年4月1日の名古屋港の潮汐を計算する。
(1)1994年4年1月0:00UTのs, h, p, Nを求め、fi, uiを計算する。Y=1994, D=31+28+31=90, L=[(1994+3)/4]-500=-1を(27)-(30)式に代入して、
s=211.728+129.38471(Y-2000)+13.176396(D+L)=248.119
h=279.974-0.23871(Y-2000)+0.985647(D+L)=9.129
p=83.298+40.66229(Y-2000)+0.111404(D+L)=209.239
N=125.071-19.32812(Y-2000)-0.052954(D+L)=236.327
これを使って、Voiとfi, uiを計算する。例えばM2潮のfi, uiは、(36),(37)式から、
fM2=1.0004-0.0373cosN+0.0002cos2N+0.0000cos3N
=1.021
uM2=-2.14sinN-0.00sin2N+0.00sin3N
=1.781
となり、第1表から
Voi=2T-2s+2h=0-2*248.119+2*9.129=242.020
となる。本サイトに収録した名古屋港の位置や調和定数の値は、
35°05'N, 136°53'E, M2潮、H=65.4cm, κ=179.2°
だから、M2潮の引数は、n=2, s=-9(日本標準時)を使って、
[Vi+ui]=κi=(Voi+ui)-n・L+σi・S+σi・t-κ
=(242.020+1.781)-2*(-136.88)+28.98410424*(-9)+28.98410424・t-179.2
=28.98410424・t+77.5
となる。従って、この日t時のM2潮は、
η=fiHi・cos([Vi+ui]-κi)
=1.021・65.4cos(σi・t+77.5)
=66.77con(28.9841024・t+77.5)
で計算される。残りの分潮についてもこの計算式を繰り返し、それを合計することによって、潮汐の推算値が得られる。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)
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航海薄明
4:32
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市民薄明
5:02
5:19
日出
5:27
5:44
正中
11:33
11:49
日没
17:38
17:54
市民薄明
18:03
18:19
航海薄明
18:33
18:48
天文薄明
19:03
19:18
月齢
1.9
1.9
月輝面
4.1%
4.1%
月出
7:06
7:23
正中
13:06
13:23
月没
19:00
19:17
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