7.調和法による計算式

潮汐計算の基礎式は、
W=ΣWi・cos(Vi)
(32)
と表される。ここで、WiとViは天体の理論から導き出される各分潮の振幅と、位相角を表す天文引数である。添え字iは、分潮の種類を表し、Σは各分潮の和を示す。
海洋潮汐の場合、一年程度の期間の推算やデータ解析をすることが多いので、6個の基礎引数のうち長い周期で変化するNやpsは、分潮の分類には使わず、a1~a4の4個のパラメータで表す。psは一定の283度(2000年の近似値)、Nは振幅と位相に対する補正fi, uiとして表す。すなわち、
W=ΣfiWi・cos(Vi+ui)
(33)
となる。psはViの中の定数項に含ませる。fiとui、すなわちNは、計算期間中は一定と仮定する。そのため、計算期間は1年以下とし、Nによるfi, Uoの値は、通常、計算期間の中央日としている。
(32)、(33)の式によれば、潮汐現象は各分潮を表す三角関数の和によって表現されているので、この式に基づく会席や推算のやりかたを調和法と呼ぶ。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

8.調和定数

天体の運行に基づく平衡潮汐に対して、実際の海で起きている潮汐は、海水の運動による慣性や地形の影響を受けて、振幅の増減や位相の遅れ進みが生じる。そこで、実際の潮汐をηとして、(32), (33)の式を考慮して、
η=ΣHi・cos(Vii)+Zo=ΣfiHi・cos(Vi+uii)+Zo
(34)
で表す。ここで、Hi、κiは、潮汐の観測値から計算された振幅と遅角で、潮汐の調和定数と呼ぶ。Zoは、平均水面の高さで、本サイトでは海図の水深の基準面からの高さを採用している。従って、海図の水深値にηを加えることにより、その時の海面から海底までの深さを求めることが出来るようになっている。
また、観測値から各分潮のHi、κiを算出することを調和分解と称する。本サイトでは、各地のHi、κiを掲げている。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

9.引数のパラメータ表

第1表は、海洋潮汐の場合に用いられる各分潮の引数Viのパラメータ(a1、a2、a3、a4)と定数項c、Nの補正、ならびに相対振幅を表している。ここで、Tは平均太陽の時角から12時間(180°)ずらして、世界時UTに対応する角度になおし、定数項には補正量を含ませてある。例えば、31番目のM2分潮のT, s, h, p, cに対する係数パラメータは、2、-2、2、0、0だから、
Vi=2T-2s+2h+0p+0(c)
=2T-2s+2h
(35)
として計算される。
fi, uiの欄は、第2表によって計算された値を使うことを示している。
相対振幅に*が記されているものは、流体力学的に各分潮が重なり合ってできた複合潮や倍潮を示しており、その振幅は天体の動きに基づく潮汐力からは計算することができない。備考欄に**とされているものは、気象の影響の大きいものを示している。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)

10.fi, uiの計算

ある時刻のfi, uiは、Nの三角関数の級数として表されており、第2表に従って計算する。L2とM1については、Nとpの組み合わせによる三角関数の和となっている。
例えば、ある時刻のM2のfi, uiを求めるには、最初に(30)式によりNを計算し、さらに第2表の各三角関数の係数を使って、
fM2=1.0004-0.0373cosN+0.0002cos2N+0.0000cos3N
(36)
uM2=-2.14sinN+0.00sin2N+0.00sin3N
(37)
として計算される。L2とM1については、fcosuとfsinuをそれぞれ計算してから、
f=square root((fcosu)2+(fsinu)2)
(38)
uM2=arctan(fsinu/fcosu)
(39)
によって計算する。
ちなみに、Nは1年に19.3度しか変化せず、しかも第2表のように振幅の大きいM2潮などの係数は小さく、係数の大きいOO1潮などは振幅が小さいので、1年以内のfi, uiの変化は、便宜上、無視している。
(出典 海上保安庁発行 書誌第742号 日本沿岸 潮汐調和定数表)
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